平成24年度活動報告



第22回租税法研究会 終了しました。
平成24年12月8日(土) 14:00〜16:30
場所:五反田駅前会議室

  前半は、研究員により「映画フィルムを用いた租税回避事例―最高
裁平成18年1月24日第三小法廷判決―」についての報告がなされ
た。
 後半は、弁護士が弁護士会活動等に要した費用の必要経費性が
争われた事例である、東京高裁平成24年9月19日判決について検討
が行われた。
 研究員同士のグループ討議の報告を踏まえ、酒井代表から、所得税
法37条1項の必要経費の算入要件である業務関連性について解説が
行われた。過去の裁判例・学説では直接業務関連性を有すると解さ
れてきたが、本件東京高裁判決では必ずしも要件としては捉えていない
ことが注目すべきポイントであるとの指摘がなされた。










第21回租税法研究会 終了しました。
平成24年11月17日(土) 14:00〜16:30
場所:五反田駅前会議室

  前半は、研究員により「慰留手当が給与所得に該当するとした事例
―東京地裁平成23年8月26日判決―」についての報告がなされた。
 後半は、相続税法上の小規模宅地評価に係る「居住の用に供され
ていた宅地」の意義が争点となった事例である、福岡高裁平成21年2
月4日判決について検討が行われた。
 研究員同士のグループ討議の報告を踏まえ、まず酒井代表から、文
理解釈・目的論的解釈・反対解釈の手法の解説が行われた。次に、
条文の改正経緯を概観した上で、「居住の用に供されていた宅地」の
意義や、その該当性を判断するポイントについて詳細な解説が行われ
た。










第20回租税法研究会 終了しました。
平成24年10月20日(土) 14:00〜16:30
場所:五反田駅前会議室

  前半は、研究員により「仮名記載の仕入れについて帳簿保存の観
点から仕入税額控除が認められないとされた事例―東京高裁平成10
年9月30日判決―」についての報告がなされた。
 後半は、株主会員制のゴルフ会員権の譲渡に係る所得金額の計算
上、ゴルフ会員権の取得費を控除することができるか否かが争われた事
例である、東京地裁平成23年12月13日判決について検討が行われ
た。本件は、訴訟の結果により、これまでの課税実務の取扱いが変更
になるなど大きなインパクトを残した事例である。
 研究員同士のグループ討議の報告を踏まえ、酒井代表から、これま
での課税実務の考え方を確認しつつ、ゴルフ会員権の二つの性質(優
先的施設利用権・預託金返還請求権)について分析が加えられ、また
本件判断のポイントについて詳細な解説が行われた。










第19回租税法研究会 終了しました。
平成24年9月15日(土) 14:00〜16:30
場所:五反田駅前会議室

  前半は、研究員により「債務免除益を総収入金額に算入しないとし
た事例―大阪地裁平成24年2月28日判決―」についての報告がなさ
れた。
 後半は、京都地裁平成23年4月28日判決を素材にして、「弁護士
会が弁護士から受領した負担金は消費税の課税対象となるか」につい
て検討が行われた。
 研究員同士のグループ討議の報告を踏まえ、消費税法上の「事業
者」該当性について確認した上で、酒井代表から、「資産の譲渡等」の
意義につき、「対価」該当性及び「役務の提供」該当性の観点から詳
細な解説が加えられた。










第18回租税法研究会 終了しました。
平成24年7月14日(土) 14:00〜16:30
場所:五反田駅前会議室

  前半は、研究員により「宗教法人が行うペット葬祭業が収益事業に
当たるとした事例―最高裁平成20年9月12日第二小法廷判決―」に
ついての報告がなされた。
 後半は、国税不服審判所平成21年4月23日裁決を素材にして、
「職務発明に係る補償金の所得区分」について検討が行われた。
 研究員同士のグループ討議の報告を踏まえ、酒井代表から、職務発
明に係る補償金として大学から支払われた出願補償金、登録補償金
及び実施補償金の各所得区分について、知的財産権・職務発明の
意義を確認した上で、給与所得該当性・譲渡所得該当性・雑所得該
当性につき詳細な解説が加えられた。








第17回租税法研究会 終了しました。
平成24年6月2日(土) 14:00〜16:30
場所:五反田駅前会議室

  前半は、研究員により「詐欺被害による損害賠償請求権の計上時
期が争われた事例―東京高裁平成21年2月18日判決―」についての
報告がなされた。
 後半は、「通達ないし法令において、『課税上の弊害が生じない限
度』などといった不明確な基準を設けることが相当であるか否か」をテー
マに、東京高裁平成23年8月4日判決についての検討が行われた。
 研究員同士のグループ討議の報告を踏まえ、酒井代表から、課税要
件法定主義、税務行政の取扱い、導管理論、組合課税の考え方とし
て「構成員の担税力に応じた所得区分」等について詳細な解説が加え
られた。







第16回租税法研究会 終了しました。
平成24年5月7日(土) 14:00〜16:30
場所:アットビジネスセンター渋谷

  前半は、研究員により「アメリカ州法に基づく信託契約に対するみな
し贈与課税の適否―名古屋地裁平成23年3月24日判決―」につい
ての報告がなされた。
 後半は、「保険金に係る一時所得の金額の計算において、会社が負
担した生命保険料を控除することが許されるか」をテーマに、最高裁で
の判断のゆくえが大変注目されていた最高裁平成24年1月16日第一
小法廷判決についての検討が行われた。
 研究員同士のグループ討議の報告を踏まえ、酒井代表から、文理解
釈と目的論的解釈、通達が解釈論に及ぼす影響、「支出した金額」
「総額」の意義等について詳細な解説が加えられた。







第15回租税法研究会 終了しました。
平成24年1月21日(土) 14:00〜16:30
場所:五反田駅前会議室

  研究員による「会社の事業継続可能性が認められる場合の保証債
務履行に伴う資産譲渡の特例の適用―さいたま地裁平成16年4月
14

日判決―」及び、酒井代表による「相続開始前の株式売買契約の効
力―東京地裁平成20年10月24日判決―」が報告された。



酒井克彦代表の自己紹介・研究業績等については、下記をご覧下さい。
『酒井克彦の「寝不足でキャッチボール」』


今まで取り上げたテーマや参考判例等の一覧につきましては、下記ファイルをダウンロードしてご覧ください。
ファルクラムテーマ一覧