スタンダードコース

● 租税法研究会(スタンダードコース)とは

 

租税法に関する様々な裁判例の研究を通して、租税法の考え方を習得することを目的とします。また、研究員のうち希望される方は研究報告員になっていただき、判例評釈をしていただきます。その判例評釈の報告を基に、講師を交えて討論することによって、研究員の皆様に、条文の読み方、判例の読み方から、租税法を体系的に理解するための基礎力をつけていただきます。


いわゆるゼミ形式による討論に参加していただくことによって、研究報告員を含め研究員全員の租税法の解釈・適用のスキルアップを図ります。研究報告員はもちろんですが、ゼミでの議論を聴講することは租税法解釈の基礎力・応用力を身につけるためにはとても効果的です。


なお、判例の勉強は、税務訴訟に発展することが予想される実務のためという限定された目的のためではありません。判例での当事者の主張や裁判所の判断を理解することを通じて、法的考察の組み立て方、条文解釈や適用の仕方をマスターするために行うものです。法律的主張を行うにしても、条文を読むにしてもそれなりのトレーニングが必要ですが、裁判例はとてもよいテキストです。その生きたテキストを使って、租税法の解釈の基礎力や応用力を身につけることができるのです。


毎回、研究報告員による判例研究をベースに研究会を行いますが、講師による解説も行います。


なお、より深い租税法の理解を深めるプロゼミコースの開講に伴い、こちらの租税法研究会を「スタンダードコース」として位置づけております。(「プロゼミコース」につきましては、こちらをご覧ください。)


● 講師


 酒井克彦(ファルクラム代表理事・中央大学商学部教授・法学博士)

 なお、ゲスト解説者の登壇も予定しております。



● 租税法研究会の開催

(税理士業界の繁忙期を除き、毎月活動をしています)

 

 租税法研究会は、夏季8月及び税理士繁忙期2月・3月・5月を除く毎月開催します。

 開催は、原則として午後2時〜午後4時30分を予定しています。

 本年の年間スケジュールは、当ホームページ「開催予定」にてご確認ください。

 年間スケジュールは、年明けに発表いたします。


●例・1日のタイムスケジュール14:00〜16:30(判例研究を3本実施する日のスケジュール(目安))

時 間

内 容

詳  細

14:00〜14:20

(約20分)

研究報告者による発表

@事案の概要

A当事者の主張

B学説・判例の動向

C発表者意見

14:20〜14:50

(約30分)

【討 論】

講師による解説

@事実の確認・争点の明確化

A条文解釈

B学説・判例の実務への影響

C事件の射程範囲など

※ 3本実施する日はこれを3回行います。2本実施する日の1本当たりの所要時間(目安)は、

 研究発表30分、討議・解説が45分となります。




● こんな方にお勧めします


 (1) リスクマネジメントをお考えの会計事務所

 (2) 判例の知識を実務に活かせるようにしたい方

 (3) 租税法の専門家としてブラッシュアップをはかりたい方

 (4) 租税法の基礎力に磨きをかけたい方

 (5) 所得税法・法人税法・相続税法・消費税法などの主要

    租税法について体系的理解を身につけたい方

 (6) 税務専門雑誌に論文を寄稿できる力を着けたい方






●取り上げてきた訴訟・今後取り上げる予定の訴訟等(参考)


※研究報告者の希望をできるだけ尊重して素材を選びます。

 なお、下記以外の様々な訴訟等に触れ、活動を行っております。

 (実際に取り上げてきたテーマ等はこちらからダウンロードできます。)


〔所得税法の例〕

 ストック・オプション訴訟(所得区分)

 平和事件(同族会社の行為計算否認)

 航空機リース事件(組合課税)

 岩瀬事件(交換か売買か)

 弁護士−税理士事件(所得税法56条)


〔法人税法の例〕

 萬有製薬事件(交際費課税)

 オーブンシャホールディング事件(法人税法22条2項)

 興銀事件(貸倒損失)

 相互タクシー事件(DES)

 流山NPO訴訟(公益法人)

 ペット葬祭業訴訟(収益事業)

 損保ジャパン事件(ガーンジー島事件)(外国税額控除)

 双輝汽船訴訟(タックス・ヘイブン税制)

 大塚製薬事件(寄附金課税)

 映画フィルム訴訟(租税回避)

 LLC事件(法人概念)


〔相続税法の例〕

 武富士事件(住所概念)

 広大地評価事件(土地評価) 


〔消費税法の例〕

 帳簿不提示事件(消費税法30条7項)


〔国税通則法の例〕

 M税理士事件(重加算税)